ケアマネジャーより連絡があり、ご自宅を訪問。

栄養状態が悪く、ほぼ寝たきり状態。褥瘡も３か所形成していました。息子様と２人暮らしであり、息子様は日中は仕事のため不在。

入浴もできていませんでした。

既往歴もあるため、訪問看護にて全身状態の観察と褥瘡処置、リハビリ。訪問介護にて食事の準備。デイサービスを週３回利用し入浴。

ケアマネジャーがプランを組み、Aさんへたくさんのサービスが開始となりました。この時、Aさんは弱っていましたが看護師に対し「また愛犬の散歩に行けるようになりたい」と希望を訴えられました。その願いを叶えるべく、訪問看護だけでなく訪問介護等チーム一丸となりケアを行いました。

今まで昼食を摂取していなかったこともあり低栄養でしたが、ヘルパーが食事の準備をしてくださるようになり栄養状態も改善傾向。

体重も増加してきました。それに伴い、褥瘡もみるみる改善。

寝たきり状態で、ベッド上でオムツ交換をしていましたが、訪問看護にてリハビリを実施し、トイレにて排泄もできるようになりました。

筋力がつき歩行距離も徐々に伸び、自宅内での移動も可能に。しかし、転倒リスクも上がり、転けて額を切るなど外傷することもありました。

天気が良かったある日、「外に散歩に行ってみませんか？」と声をかけ、愛犬も連れて外に出ることになりました。

愛犬も一緒に散歩に行くのは久しぶりで、飛んで喜びました。それを見てまたAさんも嬉しそうな笑顔。その笑顔に私たちもとても嬉しくなりました。Aさんは自分では歩けると思っていましたが、実際に外に出て歩いてみるとかなりきつかった様子。介入当初の訴えが叶ったこと、Aさんだけでなく、私たち訪問看護師も大変喜ばしいことでした。

その帰り道、Aさんから「今度は薬局まで歩いていけるようになる！」ともう次の目標が決定しました。